プレス加工の不良品が多い?その原因と対策
プレス加工の不良とは?
プレス加工は、金属部品を大量生産するうえで欠かせない技術ですが、不良品が発生するとコスト増加や納期遅延の原因になります。
本記事では、プレス加工における主な不良の種類とその原因、具体的な対策について解説します。
プレス加工における主な不良の種類と原因
(1) バリ(Burr)
- 現象:加工後の端部に余分な突起(バリ)が発生
- 原因:
- 刃の摩耗や損傷
- クリアランス(隙間)の設定ミス
- 過度な加工圧力
- 対策:
- 定期的な金型メンテナンス
- 適切なクリアランス調整
- 二次加工(バリ取り処理)の導入
(2) クラック(Crack)・割れ
- 現象:加工時に材料がひび割れる
- 原因:
- 材料の硬度が高すぎる
- 加工速度が速すぎる
- 潤滑不足
- 対策:
- 適切な材料選定(柔軟性のあるものを使用)
- プレス速度の最適化
- 潤滑剤の使用
(3) しわ(Wrinkle)
- 現象:成形時に材料がしわ状になる
- 原因:
- 加工圧力の不均一
- 材料の厚みが不均一
- ダイホルダーの圧力不足
- 対策:
- 均一な圧力でのプレス
- 材料の品質管理
- ダイホルダーの適切な調整
(4) 変形・寸法不良
- 現象:製品が設計寸法と異なる
- 原因:
- 金型の摩耗や精度不足
- 加工時の応力残留
- 温度変化による膨張・収縮
- 対策:
- 高精度な金型の使用
- 材料の適切な熱処理
- シミュレーション技術の活用(CAE解析)
(5) スクラッチ・傷
- 現象:製品表面に傷がつく
- 原因:
- 材料の取り扱い不良
- ダイやパンチの表面劣化
- 材料の潤滑不足
- 対策:
- 作業工程の見直し
- 金型の表面処理(コーティング)
- 適切な潤滑管理
不良削減のための最新技術と対策
(1) AI・IoTを活用した不良予測
近年、AIやIoT技術を活用し、リアルタイムでプレス加工のデータを収集・解析することで不良発生を予測するシステムが注目されています。
(2) 流動解析(シミュレーション)
プレス加工前にCAEシミュレーションを活用することで、材料の流れや応力分布を事前に把握し、不良発生を抑えることが可能です。
(3) 金型メンテナンスの最適化
金型の摩耗は不良の大きな原因です。定期的な点検・交換計画を立てることで、安定した品質を維持できます。
まとめ:不良削減で生産性向上を目指す
プレス加工の不良品を減らすには、金型の精度管理、適切な材料選定、加工条件の最適化が重要です。
さらに、最新技術を活用することで、不良率の低減と生産効率の向上が可能になります。
当社では、精密な金型設計と定期的なメンテナンスにより、不良の発生を抑える取り組みを行っています。
貴社のプレス加工の品質向上に役立つ情報を今後も発信していきます!
モノづくりのパートナーとして選ばれているのは、
70年間磨き続けた、『FUKAEイズム』があればこそ。
昭和21年9月、モノづくりのまち北九州に生まれ、モーターコアの金型製作から、私たちFUKAEの物語は始まりました。
時代は昭和から平成へ。日本の産業構造そのものが激動を続けてきた70年間。
「お客様からのご要望をカタチにしたい」と望み続けてきた結果、金型製作からプレス加工、生産技術へと、FUKAEの技術領域は広がり続けてきました。
この間育んできたのは、FUKAE独自のモノづくりスピリット『FUKAEイズム』です。
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