モーターコアの選定方法から製造プロセスまで徹底解説
1. モーターコアとは?|構造と役割の基礎知識
モーターコアは、電動機の中心部に位置する重要な部品で、**ステーターコア(固定側)とローターコア(回転側)**に分かれます。
鉄心(電磁鋼板)を積層して構成され、電磁力による回転運動を効率よく引き出す役割を担っています。
エネルギー効率やトルク性能に直結するため、モーターの性能を左右する心臓部ともいえる存在です。
2. モーターコアの主な用途と応用事例
近年はEV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)の普及により、高効率なモーターコアの需要が急増しています。
その他にも、以下のような幅広い分野で使用されています:
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家電製品(エアコン、洗濯機など)
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産業用モーター(ポンプ、ファン)
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医療機器や精密機械
特に軽量化・省エネ性能が求められる分野では、鉄損や振動を抑えた高精度コアが必要とされます。
3. モーターコアの材料選定|性能とコストのバランス
適切な材料選定は、モーターコア性能のカギを握ります。主に以下の素材が使用されます:
製品仕様やコスト要件に応じた最適な素材選びが求められます。
材料 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
ケイ素鋼板 | 一般的。鉄損が少なくコストバランスが良い | 家電、産業用モーター |
高ケイ素鋼板 | 高効率・高周波対応 | EV、HV向け |
アモルファス材 | 鉄損が極めて小さい。価格は高め | 高性能・高回転モーターなど |
4. モーターコアの製造プロセス|工程と技術のポイント
モーターコアの製造には、以下のような工程があります:
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プレス加工(打ち抜き)
→ 薄い電磁鋼板を高精度で打ち抜き、必要な形状に加工します。微細なバリや変形を防ぐ技術が重要です。 -
積層・接着/溶接
→ 打ち抜いた鉄板を積層してコア形状を形成。接着剤やレーザー溶接が使用されます。 -
熱処理・絶縁コーティング
→ 鉄損や渦電流を抑えるため、表面処理や耐熱コーティングを施します。
製造精度は、モーターの回転性能や静音性に直結するため、高い加工技術と品質管理が求められます。
5. モーターコア設計における課題と対策
モーターコアの設計では、次のような課題が挙げられます:
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鉄損や騒音の抑制
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小型化と高出力の両立
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加工時のひずみや応力の最小化
これらを解決するために、CAE解析(磁場解析や応力解析)の活用や、ラミネーション設計の最適化が進められています。
また、製造段階ではシミュレーションや自動検査による工程の安定化も重要です。
6. まとめ|最適な選定と製造でモーター性能を最大化
モーターコアは、電動機の効率・性能・耐久性に大きな影響を与える重要部品です。
製品仕様や使用環境に応じて、材料・設計・加工方法を最適化することが性能向上とコスト最適化の両立に不可欠です。
当社では、お客様のニーズに合わせたモーターコアの試作・量産対応を行っております。
「こんな仕様に対応できる?」「コストを抑えたい」など、ぜひお気軽にご相談ください。
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